出産・子育てに関わるサポート
2019年11月09日結婚したらお子さんを望まれている夫婦は多いはずです。実際にJBCで活動されている会員で男性も女性もお子さんを望まれて入会される方が多数を占めています。そんな中で実際にお子さんを授かってこれからどうやっていけばよいのか不安になる方も多いはずです。前回のブログに書かせていただきましたが、夫婦のご両親と別居されている割合が高く、特に1時間以上離れた場所に住まわれている割合も4割近くいました。実際にその中で出産・子育てに関わるサポートを皆さんはどうされているのか気になるところだと思います。今回は子育てに関わる3つのサポートを軸に書かせていただきました。奥さんも子供を産み育てる中で様々な悩みがあります。その中で1つ目は精神的なサポートです。2つ目が世話的なサポートです。最後が経済的なサポートです。様々な面で奥さんを支えていく必要があります。
1.精神的サポート
精神的サポートは(1)出産や育児で困ったときの相談(2)子供の教育・進路を決めるときの相談(3)夫婦間で問題がある時の相談で分けさせて調査しています。
出産や育児で困ったときの相談
調査年/続柄 | 夫 | 親 | きょうだい |
2008年 | 39.1% | 41.7% | 6.3% |
2013年 | 37.8% | 45.9% | 6.2% |
2018年 | 35.1% | 48.9% | 5.1% |
子供の教育・進路を決めるときの相談
調査年/続柄 | 夫 | 親 | その他※ |
2008年 | 87.8% | 4.0% | 5.8% |
2013年 | 86.8% | 5.3% | 5.1% |
2018年 | 85.0% | 5.8% | 6.5% |
夫婦間で問題がある時の相談
調査年/続柄 | 夫 | 親 | きょうだい | 友人 | その他※ |
2008年 | 4.6% | 44.1% | 19.2% | 18.4% | 13.7% |
2013年 | 4.1% | 44.8% | 18.8% | 18.7% | 13.6% |
2018年 | 3.8% | 47.3% | 16.6% | 19.0% | 13.3% |
調査結果からも分かるように「子供の教育・進路を決めるときの相談」を除き、奥さんは圧倒的に「夫」よりも「親」に支援を求める傾向がみられるます。さらに2008年から2018年までの調査変化を見てみると最も重要なサポートを「夫」に求める割合が低下傾向にあり、その反対に「親」に求める割合が上昇しています。他にも夫婦間で問題がある時の相談では「親」の割合が50%近くありますがそれ以外にも友人の割合も増えてきています。奥さんの精神的サポートも場面場面によって相談する相手は変化していきます。次回の調査ではその他の項目がもっと増えていくかもしれません
※その他(インターネットや公共機関等)
2.世話的サポート
世話的サポートには、日常的なお世話と突発的なお世話に分けられます。日常的なお世話には、お子さんの面倒やお世話といったモノなど多くあります。
平日の昼間、第一子が1歳になるまでのお世話
調査年/続柄 | 夫 | 妻 | 親 |
2008年 | 9.6% | 86.2% | 3.2% |
2013年 | 10.2% | 86.2% | 2.6% |
2018年 | 7.4% | 87.6% | 4.0% |
平日の昼間、第一子が1歳から3歳までのお世話
調査年/続柄 | 親 | 妻 | 公共の機関等※ |
2008年 | 13.1% | 76.1% | 8.6% |
2013年 | 13.1% | 75.3% | 10.0% |
2018年 | 9.6% | 73.6% | 15.3% |
妻が働きに出るときの子供のお世話
調査年/続柄 | 夫 | 親 | 公共の機関等※ |
2008年 | 19.2% | 40.8% | 30.3% |
2013年 | 15.5% | 42.2% | 33.8% |
2018年 | 15.5% | 33.9% | 42.0% |
妻が介護する時の子供のお世話
調査年/続柄 | 夫 | 親 | 公共の機関等※ |
2008年 | 19.3% | 29.3% | 5.4% |
2013年 | 18.8% | 30.4% | 5.2% |
2018年 | 51.0% | 26.8% | 6.4% |
「平日の昼間、第一子が1歳になるまでのお世話」については妻自身の割合が87.6%と極めて高く、親がお世話する割合は5%未満とほとんどないない状態であることから、1時間以上離れた場所で両親と別居していることが要因の一つだと考えます。また、「平日の昼間、第一子が1歳から3歳になるまでのお世話」についても妻の割合が最も高く75%を占め、次いで公共の機関等で15%を占めています。公共の機関は保育園や幼稚園などが含まれています。2013年から2018年にかけて親がお世話する割合も減少傾向にありこれも両親との別居が一つの要因だと考えられます。もっとも大きな変化が見られたのは「妻が働きに出るときの子供のお世話」で公共の機関等が2008年から2018年と大きく割合を増やしています。その代わりに親の割合が減少しておりその順位が入れ替わっています。2008年では1位が親の40.8%で次いで公共の機関等の30.3%でしたが、2018年では1位が公共の機関等の42.0%で次いで2位が親の33.9%です。「妻が介護する時の子供のお世話」では、夫が全体の半分を占めており次いで親です。公共の機関等の利用が少ないようにも感じます。次に突発的なお世話では3つに分けて調査しています。1つ目が第二子出産時の第一子のお世話。2つ目が妻が病気の時の子供のお世話。3つ目が第一子の出生時の妻の身の回りのお世話に分類しています。
第二子出生時の第一子のお世話
調査年/続柄 | 夫 | 親 | 妻 |
2008年 | 18.7% | 65.0% | 10.3% |
2013年 | 19.8% | 64.4% | 10.4% |
2018年 | 19.9% | 62.1% | 12.9% |
妻が病気の時の子供のお世話
調査年/続柄 | 夫 | 親 | 妻 |
2008年 | 50.7% | 37.1% | 7.4% |
2013年 | 51.6% | 37.6% | 7.1% |
2018年 | 52.4% | 34.3% | 9.1% |
第一子の出産時の妻の身の回りのお世話
調査年/続柄 | 夫 | 親 | 妻 |
2008年 | 11.7% | 71.1% | 8.7% |
2013年 | 15.7% | 71.3% | 8.4% |
2018年 | 15.2% | 70.5% | 9.9% |
突発的なサポートについては、2008年から2018年まででそこまで大きな変化はありません。第二子出生時の第一子のお世話では親が60%近くを占めており、もっとも重要なサポート支援者であります。その反面、妻が病気の時の子供のお世話では半数の50%を夫が占めています。第一子の出生時の妻の身の回りのお世話では70%近くを親が占めていますが、2008年と2018年を比較しても減少傾向にあり夫の役割は大きくなってきています。
突発的なサポートは安定して親の支援が一番大きな役割を締めています。時間的にも数日間のサポートであれば傍にいる夫の割合が高く、数か月かかるモノに関しては親の割合が高くなってきます。長期的なサポートに関しては、2008年と2018年を比較してもその他のサポートや公共の機関等のサポート割合が増えてきています。項目によってサポートする人や場所の選択も変わってきているのです。
3.経済的サポート
経済的に困ったときのもっとも重要な支援提供者についてです。最も高いのが親で64.6%、次いで夫で23.6%になります。経済的な支援についても夫よりも親が頼りにされていることがわかります。また、2008年からの変化をみてみると親の割合が上昇しておりその反面、夫の割合が減少しています。
経済的に困ったときに頼る人
調査年/続柄 | 夫 | 親 | その他 |
2008年 | 27.8% | 60.5% | 7.2% |
2013年 | 23.3% | 64.9% | 7.4% |
2018年 | 23.6% | 64.6% | 7.8% |
まとめ
子供に関するサポートと言ってもいっぱいあります。出産時や育児、さらには教育方針であったり経済的サポートや妻の精神的なサポートもあります。核家族化が増えてきている中で両親とのかかわり方も変わってきています。そんな中で大切になってくるのが夫の役割であったり公共の機関等の活用方法ではないでしょうか?
出典:第6回全国家庭動向調査